豪雪

【6つの雪崩の種類と特長】種類別の発生しやすい条件と危険性とは?

雪崩には様々な種類があり、その種類によって発生する条件や特徴が変わってきます。

災害対策をするうえで重要になるのは、その災害について知ることです。ですので、雪崩の種類や特徴を知ることは、雪崩による被害を避けるために有効になるということです。

この記事では、6つある雪崩の種類と特長について解説しています。どのような条件で発生しやすいのか、雪崩の規模、危険性について解説しているので、雪崩についての知識を深めることができます。

降雪量の多い地域に住んでいる方や、登山やスキー、温泉といったレジャーで降雪地帯に訪れる機会の多い方は注目してみてください。

出典:https://www.photo-ac.com/

雪崩の大まかな種類

雪崩は、雪崩の発生が「点か面か」、雪質は「乾雪か湿雪か」、雪崩れたのは「表層か全層か」によって分類されます。

この各条件を組み合わせると、雪崩の種類は6種類に分けられますが、これは大まかに分類したもので、さらに細かく分類すれば、雪崩の発生原因・雪崩の中の混入物・堆積した雪の粗さなどによって、実に30万種類以上にも分けられます。

さすがに全種類を解説するわけにはいかないので、ここでは大まかに分類した6種類の雪崩について解説していきます。

雪崩の種類①【点発生乾雪表層雪崩】

気温が低く、降雪中に起こりやすい雪崩です。樹木や岩などに堆積した雪の塊が落下することで発生することが多く、斜面上の一点が起点となり発生します。

雪質は乾いた雪で、表層だけが雪崩れるため、煙状となって押し寄せるのが特徴です。また、発生点から徐々に横へ広がっていく「クサビ状」に雪崩れていく性質がありますね。

雪崩の規模は小さいものが多く、威力としては小さい部類となります。こうした小規模の雪崩は、大量の積雪による大規模な雪崩を防いでくれる役割を果たしているのです。

雪崩の種類②【点発生湿雪表層雪崩】

20~30cm積もった新雪が、天気の良い、暖気にさらされた時に起こる雪崩です。ボールのような雪の塊(スノーボール)などの落下が原因となります。

クサビ状に広がって移動しますが、乾雪ほどの広がりはなく、雪崩れる距離が長ければ崩れて流れるような動きを見せます。

規模が小さい場合が多く、春先に表面が荒い目の雪(ざらめ雪)の状態で、暖気にさらされた場合にも発生します。

雪崩の種類③【面発生乾雪表層雪崩】

気温が低く、かなりの積雪がある状態で、さらに数十センチの新雪が積もることで発生する雪崩です。気温の低い状態であれば、降雪中・降雪後問わず発生します。

点発生とは違い、何の前触れもなく広い範囲で一斉に雪崩れ始めるため、大規模な雪崩となることが多く、大災害に繋がりやすい危険な雪崩です。

また、時速100kmを超える速度で数kmもの距離を大量の雪が雪崩れていくため、その威力は凄まじく、もっとも警戒すべき雪崩といえるでしょう。

雪崩の種類④【面発生湿雪表層雪崩】

降雪後に天気が良く、気温が上がった際に発生しやすい雪崩です。広い範囲で一斉に雪崩れ始める、表層部が雪崩れるという点では乾雪と同じですが、雪質が湿雪なため、煙状ではなく流れる様に落ちていく特徴があります。

長い距離を流れていくわけではありませんが、表層雪崩のため速度は速く、湿った雪のため圧力は乾雪以上です。

こんなものに巻き込まれたらひとたまりもないため、乾雪同様、警戒すべき雪崩といえますね。

雪崩の種類⑤【面発生乾雪全層雪崩】

斜面上に積もった雪の上に、さらに雪が積もることで、その重さに耐えきれなくなり、表面だけでなく地面にある雪まで雪崩れるものです。

気温の低い状態で起こり、雪崩が起きる前兆として、雪面にクラック(ひび割れ)やこぶ状の隆起、しわのような形状が起こります。

地面に近い雪は湿っているため、流れるように落下し、表層の雪は乾いているため、煙状となって雪崩れていきます。

この表層の雪が厄介で、数kmもの距離を流れていくため、広い範囲で被害が発生する可能性が高くなります。後述する面発生湿雪全層雪崩との大きな違いですね。

雪崩の種類⑥【面発生湿雪全層雪崩】

春先の暖かい時期に起こりやすい雪崩です。暖気による溶けた雪や雨が、地面と積もった雪の間を流れることで隙間が発生し、雪崩れていくわけです。

水の様に流れながら落ちていくわけではなく、固まった雪がそのまま滑り落ちていくので、地肌を削り取っていくように雪崩れていきます。

全層雪崩は表層雪崩と違って、時速40~60kmと比較的ゆっくりと流れていきますが、大規模な雪崩となることが多く、その威力から甚大な被害を及ぼすことがあります。

乾雪と同じく、雪崩が発生する際には前兆となる現象が起こるので、積雪後の暖気には注意が必要です。ちなみに、冬場であっても気温が高ければ起こります。

雪崩はどのような形で流れるの?

雪崩の流れる形は、「煙り型」「流れ型」「混合型」の3つに分けられます。煙り型は、乾雪の雪崩に見られるもので、雪が大気中を舞うように流れていきます。そのため、流れる範囲は大きく、時には数kmもの距離を流れることがあるのです。

流れ型は、その名の通り流れる様に雪崩れていくもので、煙り型ほど長い距離は流れませんが、雪の塊がそのまま流れていくので威力は煙り型以上になります。

混合型は、煙り型と流れ型が合わさったものですね。雪崩の下層は流れるように、表層は煙状に雪崩れていくものです。

前の項目で解説した雪崩の種類は、どのような形で流れていくのかまとめてみましょう。

雪崩の種類
煙り型
  • 点発生乾雪表層雪崩
  • 面発生乾雪全層雪崩
流れ型
  • 面発生湿雪表層雪崩
  • 面発生湿雪全層雪崩
混合型
  • 面発生乾雪全層雪崩
  • 点発生湿雪表層雪崩

必ずしも、このような形で流れるというわけではないので注意してくださいね!

まとめ

雪崩は、雪崩の発生が「点か面か」、雪質は「乾雪か湿雪か」、雪崩れたのは「表層か全層か」によって6つに分類されるのでしたね。その6つとは、

  • 点発生乾雪表層雪崩
  • 点発生湿雪表層雪崩
  • 面発生乾雪表層雪崩
  • 面発生湿雪表層雪崩
  • 面発生乾雪全層雪崩
  • 面発生湿雪全層雪崩

です。乾雪は気温の低い場合に発生しやすく、湿雪は春先や冬場の気温の高い場合に発生する可能性が高くなります。

雪崩の発生が「面」である際には、表層・全層拘らず、雪崩の規模が大きく、被害が甚大なものになることが予測されます。

全ての、とは言えませんが、雪崩の種類によっては前兆となる現象が起こるものです。雪崩による被害を避けるため、気候や積雪の状態を確認することは重要だということを忘れないようにしましょう。

【この状況は危険!】雪崩が起こる4つの原因と前兆となる現象この記事では、雪崩が発生する原因と、雪崩発生の前兆となる現象を解説しています。積雪量の多い地域に住んでいる方、レジャー等で訪れる機会の多い方は、雪崩による被害を避けるための知識として役立ててください。...