地震大国である日本では、毎年数えきれないほどの地震が発生しています。だから地震が頻発しても仕方がない、と言われても不安になってしまいますよね。
この記事では、そんな不安を払拭するために地震の頻発に拘る必要がない理由を解説しています。
また、日本で発生している一年間の地震の回数や特殊な例を紹介しているので、地震の実状を知ることができる内容になっています。
地震が頻発する裏には何があるのか、地震から身を守るために何が必要なのか、地震について一度考え直してみてはいかがでしょうか。
出典:https://www.photo-ac.com/
目次
地震が頻発している時ってどんな兆候なの?

地震が頻発している時の兆候の一つに「火山活動の活発化」があります。これは、火山にあるマグマの通り道がマグマの上昇によって崩れることにより、地震の揺れとなるのです。
火山活動の地震は「群発地震」と呼ばれる、同じような震度の地震が頻発するのが特徴です。
他の兆候としては、巨大地震の前震がありますね。ただし、地震が頻発しているからといって必ずしも巨大地震が発生するわけではないので、巨大地震の予測としては不十分とされています。
地震が頻発している時の注意点

前の項目で解説しましたが、火山活動が活発になると地震が頻発するのでしたね。ですので、火山周辺の地域で地震が頻発している時には登山を控えるようにしましょう。
火山の噴火だけでなく、がけ崩れが起こる可能性もあるでしょう。過去には噴火レベルの低い状態で火山が噴火した事例があります。この噴火により50名を超える犠牲者がでました。
自然災害は完全に予測できるものではありません。少しでも不安な要素があれば登山を控えるべきでしょう。特に噴火が頻繁に起こっている火山には警戒が必要です。
火山の噴火に関しては「火山の噴火により起こり得る7つの被害と対策を解説」の記事をチェックしてください。
日本では毎年地震が頻発している

我が国では、毎年数えきれないほどの地震が発生しています。これは、日本という国が特殊な地形の上に成り立っているからなんですね。
具体的に1年間でどれくらい地震が発生しているのか、2001年~20011年のデータをもとにした平均値を見ていきましょう。
マグニチュード | 1年間の平均回数 |
M8以上 | 0.2回(10年に2回) |
M7.0~7.9 | 3回 |
M6.0~6.9 | 17回 |
M5.0~5.9 | 140回 |
M4.0~4.9 | 約900回 |
M3.0~3.9 | 約3800回 |
参考:気象庁 ホームページ よくある質問
参考元URL:https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/faq/faq7.html#9
とんでもない回数ですね・・・。驚くべきことに、世界で発生している地震の10分の1が日本で発生しているのです。地震大国と言われるわけですね。
2011年のデータ
2011年といえば、東日本大震災が起こった年です。この年の地震の発生回数と先程の平均回数を比べてみると、大きな違いがあります。では、2011年のデータを見ていきましょう。
マグニチュード | 2011年の発生回数 |
M8以上 | 1回 |
M7.0~7.9 | 8回 |
M6.0~6.9 | 107回 |
M5.0~5.9 | 665回 |
参考:気象庁 ホームページ よくある質問
参考元URL:https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/faq/faq7.html#9
明らかに地震の発生頻度が違いますね。東日本大震災以降には余震が頻発したこともあり、平均値よりも大きく上回ったのです。
僕の記憶になってしまうのですが、東日本大震災が起こる前には地震が頻発している感じはなかったです。震災2日前に発生した震度5弱の地震が印象的でした。
地震の頻発に拘らない
地震が頻発すると「巨大地震の前触れ!?」と不安になってしまいますよね。これは僕の考えですが、地震の頻発に拘る必要はないと考えています。その理油を解説していきますね。
前震から本震を予測するのは不可能

地震が頻発すると、様々なメディアで地震について取り上げてきます。中には専門家なる人が出てきて「巨大地震の発生が近い」といったような不安を煽るようなものも・・・。
確かにそういった可能性はありますが、あくまでも「可能性」です。例えば「70%の確率で巨大地震が発生します。」と発言したにもかかわらず、地震が発生しなかったら「100%ではないので」「30%に当たりましたね(ニッコリ)」と言われればそれまでですよね。
地震が頻発しているからといって、その後の本震を予測することは現時点では不可能です。それが出来たら地震による被害なんて発生していないですからね。
確証のない情報を鵜呑みにしたところでキリがないですし、不安になるだけで意味がありません。ですので、登山をするわけでもなければ地震の頻発に拘る必要がありません。重要なのは次です。
重要なのは地震対策

災害はいつ発生するかわからないものです。だからこそ、いつ地震が発生しても避難できるように対策をすることが重要になります。
発生するのかしないのか分からない巨大地震を気にするより、どんな地震が発生しても避難できる体制を整えた方が身を守るのに有効ですよね。という意味で、地震の頻発に拘る必要はないとしています。
地震が頻発している時こそ避難訓練を
被害はないにしろ、地震が頻発しているのであれば避難訓練に利用してみてはいかがでしょうか。通常の避難訓練は事態を想定して行っているので、実際に揺れてはいませんよね。
そのため、現実味が薄くなってしまい気の抜けた避難訓練になってしまうのが実状です。
実際に揺れている状況で行えば、地震が発生した際にどんな行動をとればいいのかを体に覚えさせることができます。
ちょっとしたことでも避難訓練になる

避難訓練といったら整列して点呼をとって・・・。「なんだかめんどくさいなぁ。」と感じてしまいますよね。そんなに構える必要はありません。
例えば、料理をしている時に小さな揺れを感じたら、火を止めてコンロから離れる行動をするだけでも立派な訓練になります。これが大きな揺れだったら、火事や火傷の可能性を防ぐことができたわけですからね。
また、リビングなどで揺れを感じたら、リビングの中で避難できそうな場所へフラッと移動してみてください。その後、周りを見て本当に安全な場所だったか確認してみるといいでしょう。
揺れを感じたらスイッチを消す、部屋の中をちょっと移動してみるなど、ちょっとしたことでも訓練になります。実際に地震が発生した状況を利用して避難訓練をしてみてください。
地震に向けた備蓄をする

地震対策には、地震の発生時だけでなく「その後」の対策も重要となります。大規模な地震が発生すると、電気・ガス・水道といったライフラインがストップするだけでなく、あらゆるものが手に入らなくなります。
道路の破損や交通規制による物流の停滞、被災地で食料や日用品を買い求める人が殺到するため品切れとなってしまうからですね。
そんな状況で役立つのが備蓄です。その時になってから慌てて備蓄を始めても手遅れとなります。まだ備蓄を始めていない方は、問題なく物が手に入る日常から地震に向けた備蓄を始めましょう。
どんなものを備蓄すればいいのかわからない方は「必要な備蓄品リスト」を参考にしてください。東日本大震災で被災した経験をもとに、実際に役に立ったものや「こんなものがあれば良かった」というものをピックアップしています。
まとめ
地震が頻発しているということは、何かしらの兆候があるのは確かです。火山活動が活発になったり、小さな断層のずれや地面の隆起や沈下、理由は様々です。
地震が頻発すると「巨大地震の前触れ!?」と不安になってしまうものですよね。ですが、そこまで気にする必要はありません。
理由は2つ、前震から本震を予測することは不可能なので気にしてもしょうがない事。もう1つは、どんな地震がきても避難できるような体制を整える方が重要だからです。
地震への対策は日常から行うことが大切です。避難訓練や備蓄をすることで、いざという時にあなたや家族の命を守る役に立ってくれるでしょう。
