大雨・豪雨

【増加傾向】豪雨による災害から命を守るための知識と対策を解説

豪雨による災害は毎年発生しています。地震や津波、火山の噴火だけでなく、豪雨も日本では発生しやすい災害なのです。

この記事では、豪雨による災害に焦点をあてています。具体的には、豪雨災害が発生しやすい時期や予想される被害、過去に発生した災害の解説ですね。

他にも、豪雨災害から身を守るための対策を紹介しているので、知識を得るだけでなく災害への対策に役立つ内容になっています。

豪雨災害は「たかが雨」とバカにできるものではありません。むしろ避難の判断が遅れがちになりやすい厄介な災害です。そんな災害から自分の身を守るため、当記事を役立ててくださいね!

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豪雨による災害が発生しやすい時期

温かい時期(6月~10月)に豪雨による災害が増える傾向があります。これは、地表の温度が上がることで豪雨の原因となる「積乱雲」が発生しやすくなるからですね。

この時期は、梅雨の季節や台風が発生しやすい時期でもあります。ここで、積乱雲について簡単に説明しましょう。

豪雨の発生する仕組み

地表付近の気温が上がることで水蒸気が多く発生します。暖かく湿った空気が上昇していくと、上空で冷やされ氷の粒となり雲が形成されます。この氷の粒が地上に降ってきたものが雨や雪なんですね。

このとき、地表からの温かい空気と上空の冷たい空気がぶつかることにより、雲の中では強い上昇気流が発生しています。大気が不安定となっているわけですね。

通常であれば、ある程度の大きさになった氷の粒は雨となって地上へと降るのですが、積乱雲の中では強い上昇気流が発生しているため、氷の粒が落ちることはありません。こうして、積乱雲は徐々に大きくなって(発達して)いきます。

やがて、大きな積乱雲を形成している氷の粒や水は、強い上昇気流でも支えきれなくなり、一気に落ちます。これが、急に降る強い雨なんですね。また、数時間・数日も続く激しい雨は、積乱雲が次々と形成されるために起こることです。

積乱雲の豆知識💡

積乱雲は横に広がる雲ではなく、上昇気流によって縦長の雲になります。そのため、狭い範囲で大雨となるのです。また、積乱雲の寿命は1時間程と短いのが特徴です。

豪雨により予想される災害

ここでは、豪雨によりどのような災害が発生するのか解説していきます。都市部と地方では発生する災害が変わってくるので、住んでいる所ではどのような災害が発生するか想定してみてください。

河川の氾濫による洪水

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豪雨により河川の水位が堤防を超えると洪水となります。逃げ場のない水は町中を覆いつくしてしまいます。

過去には堤防が決壊することにより洪水となった事例がありました。こうなってしまうと手の打ちようがありません。

厄介なことに、洪水による水は簡単にはなくなりません。特に海抜ゼロメートル地帯は海面より低い位置にあるため、水を逃がすことが困難となります。

河川の氾濫は、どこでも起こり得る災害です。川が近くにある地域では、河川の氾濫に警戒が必要です。

家屋の浸水

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洪水や雨水の排水が追いつかなくなってしまうと、町中に水が溢れてしまいます。そうなると、住宅が浸水する被害が発生しますね。

浸水した住宅は柱や梁が水を吸ってしまい腐る可能性があるため、住み続けることができなくなってしまいます。また、家具なども水に浸かってしまうため使い物にならなくなるでしょう。

財産が失われるだけでなく、住宅が水没することで溺死といった命に関わる事態や、住宅に侵入した水は様々な物が混じり合っているため衛生上に問題がでるなど、人への被害も発生します。

これは僕自身も経験があるのですが、住宅が無事でも住宅周辺が水没しているため、取り残されるという事態があるということを想定しておきましょう。ちなみに、家屋の浸水はどこでも起こり得る災害です。

土砂災害

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主に地方で起こりやすい災害ですね。大量の雨を吸い込むことにより、地盤が緩くなってがけ崩れや地滑りが発生しやすくなります。

洪水は河川で発生するものですが、がけ崩れなどは山間部で発生するものです。海や川沿いじゃないから安心という訳にはいかないものですね。

特に警戒したいのは土石流です。土石流の速度は時速20km~40kmほどになります。発生してから逃げようとしても手遅れとなるでしょう。

土石流は一瞬にして周辺の住宅を破壊するほどの威力があります。谷沿いに住んでいるのであれば、早めの避難が重要になってきますね。

道路の冠水・地下空間の浸水

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主に都市部で警戒すべき災害です。都市部ではアスファルトの道が多いため、どうしても水捌けが悪く大雨になると冠水しやすいものです。

また、地下鉄や地下街といった地下空間があるのも都市部ならではですよね。地下にあるため、地上の水が地下に流れてしまう事態が想定されます。

もちろん地下空間には排水設備はあるのですが、排水ポンプにゴミが詰まってしまい排水できなくなるといった状況が過去に発生しています。

狭い地域で多くの人が活動できるようにと地下空間や高層ビルといった建物が多いのが都市部です。便利な反面、都市部ならではのリスクがあることを知る必要がありますね。

過去に発生した豪雨による災害

ここでは、過去に発生した豪雨による災害を3つ紹介します。実際にどれほどの被害だったのか見ていきましょう。

昭和57年7月豪雨

1982年7月23日から24日未明にかけて、長崎県長崎市を中心とした地域を襲った集中豪雨です。「長崎大水害」とも呼ばれています。特に降水量の多かった時間帯は、23日の19時頃~24日未明とされています。

この大雨では、1時間降水量の日本記録となる187mm、2時間降水量の日本記録となる286mmを観測しました。

1時間に100mmの降水量ってどんなもんなの?

1㎡の面積に1時間で100L(100kg)もの雨が降るのが100mmの降水量です。

6畳(約10㎡)の部屋であれば1時間に1000L(1t)もの雨が降ることになりますね。

また、アメダス(気象庁の無人観測施設)においても、1時間降水量が歴代1位となる153mmを記録したことから、この集中豪雨の凄まじさを物語っていますね。

夜間・停電という悪条件だけでなく、道路の冠水・土砂災害・橋の流失が短時間で起こったため、手の打ちようがなかったとされています。河川の氾濫も発生し、家屋の倒壊が相次ぐなど甚大な被害となった災害です。

人的被害 死者・行方不明者 299人
負傷者 805人
建物被害 全壊 584棟
半壊 954棟
床上浸水 17909棟
床下浸水 19197棟

平成23年7月新潟・福島豪雨

2011年7月26日から30日にかけて、新潟県中越地方、下越地方、福島県会津地方で発生した集中豪雨です。

この豪雨では、10分間降水量が50mmを観測しました。これは、気象庁の観測史上1位となる雨量です。1時間同じ勢いで降り続けたら300mmとなるのですから、想像を絶する勢いですね。

各河川では堤防が決壊し、住宅への浸水被害が発生したほか、土石流・橋の流失・水力発電所の停止の被害がありました。また、農作物への被害も甚大となった災害です。

人的被害 死者・行方不明者 4人
負傷者 7人
建物被害 全壊 17棟
半壊 2棟
床上浸水 1660棟
床下浸水 6222棟

平成30年7月豪雨

2018年6月28日から7月8日にかけて、西日本を中心に中部地方や北海道を含む広い範囲で発生した集中豪雨です。別名「西日本豪雨」。

この期間内での総雨量が1800mmを超える地域があることから、何日にもわたり激しい雨が降り続いたのですね。たった数日で、雨だけで大人1人が水没するほどの量が降ったのだから自然とは恐ろしいです。

河川の氾濫・堤防の決壊・土砂災害により100人を超える死者がでたことから、平成最悪の豪雨災害となりました。

また、停電や断水、通信施設が被害を受けたことから携帯電話がつながりにくくなるなど、ライフラインにも大きな影響を及ぼした災害です。被害額は1兆円以上とか。

人的被害 死者・行方不明者 271人
負傷者 484人
建物被害 全壊 6783棟
半壊 11346棟
床上浸水 6982棟
床下浸水 21637棟

【災害の増加】豪雨の発生回数は増えている

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1時間降水量50mm以上となる豪雨の発生回数は増加傾向にあります。アメダスによる統計期間の最初の10年(1976年~1985年)と最近10年(2010年~2019年)の平均年間発生回数を比べてみると約1.4倍増加しています。

  • 1976年~1985年の平均年間発生回数は約226回
  • 2010年~2019年の平均年間発生回数は約327回

参考:気象庁ホームページ 大雨や猛暑日など(極端現象)のこれまでの変化
参考元URL:https://www.data.jma.go.jp/cpdinfo/extreme/extreme_p.html

この背景には、地球の温暖化とヒートアイランド現象が要因の一つと考えられます。例をだすと、東京都では過去100年間の間に約3℃気温の上昇が見られます。

アスファルトの道路やコンクリートの建物の増加、自動車やエアコンによる排熱量の増加、緑地や河川の減少による影響が大きいのですね。

気温が上昇することにより積乱雲が発達しやすくなるため、豪雨の発生回数の増加につながっていると考えられるわけです。

豪雨による災害から身を守るために

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一番有効なのが早期の情報収集です。テレビやラジオ、インターネット等で警戒情報がでていないか、自治体で避難勧告がでていないかチェックしましょう。

「情報がでていないから避難しなくていいや」と安心せず、身の危険を感じたら避難することも大切です。土砂災害や河川の氾濫は一気に起こるため、早めの避難を検討しましょう。

また、地域のハザードマップを確認することも重要です。河川の近く、山の近くに住んでいる方は、河川の氾濫や土砂災害の発生に備えて避難場所の選定はしておきたいですね。

また、都市部では地下空間の浸水被害が予想されます。地下鉄や地下街を利用する際には、地上の情報をチェックすることを忘れないようにしましょう。早めの避難につながりますよ!

豪雨による災害に備えた備蓄をしよう

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河川の氾濫により町中が浸水してしまうと、電気・ガス・水道といったライフラインがストップしてしまいます。

高台にあったため浸水は免れたものの、家には何もなく、お腹が空いたのでコンビニやスーパーに行きたくても外出どころではありません。営業すらしていないでしょう。夜になれば電気がつかないので真っ暗です。

そんな状況で役立つのが備蓄です。備蓄は豪雨災害だけでなく、地震や台風などの災害でライフラインがストップした状況でも役立つものです。

被災地ではあらゆるものが手に入りません。その時になってから欲しいと思っても手遅れなのです。だからこそ、日常から備蓄を始めることが重要になります。

備蓄品を保管する際には、2階や棚の上など高い場所での保管をオススメします。ちょっとした浸水でも水没してダメになることはないからですね。

こちらでは東日本大震災で被災した経験をもとに、実際に役に立ったものや「こんなものがあれば良かった」というものをピックアップしています。どんなものを備蓄していいのかわからない方はチェックしてください!

【災害前に揃えておけば安心!】災害対策に必要な備蓄品のリスト災害対策に必要な備蓄品をリストアップしました。必要な備蓄品をザックリとチェックできますよ!必要な備蓄品を個別に説明するページにもアクセスできるので、必要な備蓄品を確認したい方は、こちらの記事から読み始めてください!...

まとめ

豪雨による災害は6月~10月の温かい時期に発生しやすいものです。大気の状態が不安定になりやすいためですね。

近年では、気温の上昇により豪雨が発生しやすい状況となっています。そのため、河川の氾濫や土砂災害、道路の冠水といった被害に警戒しなくてはいけません。

早期の情報収集をすることにより、早めの避難が可能となります。お住いの地域のハザードマップを確認しながら、災害が発生した際の避難場所を決めておくようにしましょう。

災害への対策は日常から行うことが重要です。いざという時でも慌てないために、今からでも災害への対策を行いましょう!

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