ポータブル電源は、キャンプ用品・災害時の備えとして注目を浴びています。この記事では、ポータブル電源について詳しく解説しています。
具体的には、備蓄するメリット・選ぶ際の4つのポイント・使用する際の注意点です。実際に動く家電も紹介しているので、自分に合ったポータブル電源を探すのに役立ちますよ!
機械は苦手だし選ぶのが難しい・・・。という方に向けて、当サイトおすすめの大容量ポータブル電源を紹介しているので、用途に合わせて選びやすくなっています。
こんな便利なものを備蓄できる時代になったのか。と、感心してしまうポータブル電源。災害対策として備蓄してみてはいかがでしょうか。
目次
大容量ポータブル電源を備蓄するメリット

ポータブル電源は容量の大きい蓄電池なので、機種によっては停電時でもテレビや扇風機、電気毛布といった家電を使用できるのが大きなメリットです。もちろんスマホやノートパソコンの充電も可能ですよ!
出力は、コンセント・シガーソケット・USBと3種類使えるので、USBでスマホの充電をしながらテレビを見たり、シガーソケット出力につなげれる車載冷蔵庫などを使えば、停電時でも冷蔵庫が使うことができたりと幅が広がります。
災害時だけでなく、キャンプで使用したり、現場仕事で使用したりと日常でも活躍できるので、無駄にしまっておくこともありません。
大容量ポータブル電源を選ぶ際のポイント4つ
ここでは、大容量ポータブル電源を選ぶ際のポイントを4つ紹介します。買ってみたものの家電が動かなかった・・・。なんてことがないように、商品の特長を知ることも大切です。
定格出力
定格出量は、どれくらいの消費電力に耐えられるかの数字です。例えば、定格出力が200Wだとしたら、300Wの消費電力の家電は200Wを超えているので使うことができません。
スマホの充電や車載冷蔵庫といった50W前後の消費電力の少ないものしか使用しないのであれば、定格出力が200W前後のもので十分です。
テレビなどの100Wを超える家電を使用する場合は、定格出力が300W以上のものを選ぶと安定して稼働します。
ちなみに、「瞬間最大出力」という表記がありますが、家電によっては動き始めの電力が消費電力の2倍近くになるものがあります。300Wのものであれば600W近くの消費電力が瞬間的に消費されるといった具合ですね。
その短い時間だけ耐えられるのが瞬間最大出力です。常に瞬間最大出力の消費電力に耐えられるわけではないので注意しましょう。
Wh
ワットアワーと読みます。この消費電力なら1時間使用できます、というのを表したものです。
例えば、ポータブル電源の容量が100Whだとしたら、100Wの消費電力のものを1時間使用できる容量となります。50Wの消費電力のものであれば2時間ですね。
ポータブル電源の容量にはmAhとWhの2つが表記されていますが、容量を選ぶ際にはWhに注目して選ぶようにしましょう。
同じ定格出力でも、Whの数字が大きいほど容量が大きいということになります。
正弦波
正弦波とは、家庭用コンセントに使われているキレイな曲線を描く電気の波形です。安定した波形の電気を送ることにより、扇風機などのモーターを使う機械や冷蔵庫などの「マイコン」と呼ばれるものが搭載されている家電が動くことができるのです。
反対に、階段の様に曲線ではない直線の形をした波形を「矩形波(くけいは)」といいます。この場合、精密な機械や家電を動かすことができません。
値段は矩形波のポータブル電源の方が安いのですが、正弦波を選べば動く、動かないで悩むことがないので、正弦波のポータブル電源を選ぶのが安心です。
ちなみに、正弦波でも「純正弦波」や「疑似正弦波」「修正正弦波」といったややこしい名前が表記されていますが、惑わされずに「正弦波」か「純正弦波」のものを選びましょう。正弦波の表記がない場合は疑似正弦波の可能性が高いので、選ばない方が無難です。
PSE検査
PSE検査とは、電気用品安全法で定められた基準に適合しているか検査することです。その検査に合格すれば、国が定めた安全基準や技術基準を満たしているので販売しても問題ありませんよ、とお墨付きをもらえるわけですね。
少しややこしい話をしますが、ポータブル電源の本体は電気用品安全法の対象にはあたりません。PSE検査を受ける義務がないのです。
ポータブル電源に付属しているACアダプターが電気用品安全法の対象になるので、ACアダプターが付属しているポータブル電源に関してはPSE検査を受ける義務があります。
じゃあACアダプターを付けなければPSE検査を受ける必要がないから、付けないで販売しよう!とするのも違法ではないのでいいのですが、消費者からしたらACアダプターがないとポータブル電源を充電するのに困ってしまいますよね。
細かいことですが、PSE検査を受けることによって消費者が困らない商品を販売している事につながるので、PSE検査に合格することは安心できるメーカーの基準にもなるのです。
大容量ポータブル電源はどんな家電が使えるの?
実際にどんな家電が使えるのかを以下にまとめます。
定格出力200W |
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定格出力500W |
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定格出力1000W |
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ここで、少し捕捉します。
僕が実際に使用している液晶47型のテレビは、最大で約120Wでした。テレビの光度を落とせば消費電力が下がるので、定格出力200Wの場合、47型以上の大きさでも動く可能性があります。
定格出力500Wのポータブル電源を使用して160Lの冷蔵庫を動かしてみたら、冷えている状態で約80Wで動きました。400Lクラス以上の冷蔵庫は試していないのでなんともいえないです・・・。
ウォシュレットと給湯器
ウォシュレットは瞬間式だと使えないのと、貯湯式でも常時接続しなければいけないので、現実的ではありませんね。
給湯器は定格出力500Wなら使用できるのですが、マンションやアパートによっては給水にポンプを使用していると水道が使用できないのでアウトです。
一般住宅でも、地下水を使用している家庭だとポンプを使用しているので同じくアウトです。どういうことかというと、給水ポンプと給湯器の距離が離れすぎているため、同時に接続できないのです。
給水にポンプを使用していない住宅であれば、ガスと断水さえしなければ水が使えるので、給湯器をポータブル電源に接続すれば、停電時でもお湯が使えます!
使用できないもの
電気ケトルやドライヤーの強風、炊飯器などが使えません。物を暖めるものは消費電力が高い傾向にあるのですね。逆に物を冷ますものに関しては消費電力が低い傾向にあります。
大容量ポータブル電源の使用上の注意
1つ目は、使用しないものは、必ずコンセントを抜いておくようにしましょう。テレビの場合、待機電力だけで約50Wもあったので使用しない分の電気が無駄になってしまいます。
冷蔵庫など常時接続しなければいけないものは仕方ないのですが、それ以外のものは必ず使用しない時はコンセントを外しておくと充電が長持ちしますよ!
2つ目は、蓄電池は寒さに弱いという特徴があります。スマホを寒い時期の外に放置しておくと充電が一気になくなっていた経験はありませんか?
大容量ポータブル電源も一緒で、寒いところで使用すると充電が長くもちません。ですので、なるべく温かい場所で使用するようにしましょう。
自己責任になってしまうのですが、特に寒い地域では保温バッグにタオルでくるんだ湯たんぽを入れて、その上にポータブル電源を乗せるというのも一つの手です。
ソーラーパネルも併せて備蓄する

ポータブル電源と併せて備蓄したいのがソーラーパネルです。ポータブル電源も蓄電池なので充電をしなければいけません。
ですが、災害により停電になってしまうとコンセントが使用できないので充電ができません。シガーソケットからでも充電はできるのですが、災害時になるとガソリンは不足してしまい手に入らなくなるので、ガソリンは貴重なものとなります。
ですので、充電だけのためにエンジンをかけるのは到底オススメできない行為です。おまけに、車を持っている方に限定されるので、誰にでもというわけにはいきません。
ソーラーパネルがあれば電源が不要で充電できるという、災害時においてこれ以上ない大きなメリットがあるので、災害対策の備蓄としてソーラーパネルを併せて備蓄することを強く勧めます。
おすすめの大容量ポータブル電源とソーラーパネル
Jackery(ジャクリ) ポータブル電源
Jackery(ジャクリ)はアメリカ、シリコンバレーで設立されたポータブル電源を製造・販売している会社です。2019年に日本での展開を始めたので、まだ馴染みのないメーカーですね。どんなメーカーなのかザックリ解説すると、
- アメリカのポータブル電源メーカーではトップブランド
- 日本のAmazonでの評価は4.5(2019年12月時点)
- アメリカのAmazonでは評価4.8(2019年12月時点)
- 米国HONDAの公式ライセンス製品を展開
- 日本ではJVCケンウッドと提携したポータブル電源を開発
と、アメリカでの実績は申し分なく、参入したての日本でも大手メーカーと提携するなど国内販売に力を入れているメーカーなのです。メーカーブランドだけでなく、
- ポータブル電源はすべて純正弦波
- PSE検査合格
- 過充電・過負荷・過電流などの保護機能搭載
- 2年間の保証期間
と、大容量ポータブル電源を選ぶ際のポイントで解説した項目も抑えているので、安全性・性能の点から見てオススメできるものになっています。
地味な点ですが、液晶には使用電力の「〇W」、バッテリー残量の「〇%」と数字で明確に表示してくれるのも嬉しい仕様ですね。
「Jackery HP」の商品紹介ページでは、稼働時間シミュレーターに家電の消費電力を入力するだけで何時間使用できるか計算してくれる便利な機能があるのでお試しあれ!
Jackeryポータブル電源のAC出力(コンセント)の周波数は60Hzのみ対応です。50Hzのみに対応した家電は使用できないので、50/60Hzの両対応か60Hz対応の家電であるかご確認ください。
Jackery ポータブル電源 400
定格出力が200Wで容量が400Whになります。スマホの充電は約40回、ノートパソコンの充電は約5回と、充電のみで家族で使用する分には十分な容量です。
また、テレビも200Wまでのものなら約1時間30分視聴できるので、災害時の情報収集にも使えます。スマホやノーパソコンの充電をメインに考えている場合はこちらがオススメですね。
AC出力が1口しかないので、コンセントを複数使いたい場合は、電源タップを使用するといいでしょう。
容量 | 400Wh |
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定格出力 | 200W |
瞬間最大出力 | 400W |
出力 | AC(100V):1口 シガーソケット(12V):1口 USB-A(2.4A):2口 |
充電方法 | コンセント・シガーソケット・ソーラー対応 |
動作温度 | -10℃~40℃ |
サイズ | 230×167.3×133.3mm |
重量 | 3.6kg |
Jackery ポータブル電源 700
定格出力が500Wで容量が700Whになります。スマホの充電は約70回、ノートパソコンの充電は約10回と、まさに大容量ですね。
他にも、こたつや扇風機といった家電が使用できるので、様々な季節を見越した災害対策が可能になります。暑い時期や寒い時期に停電になったことを考えると、大きなメリットといえますね。
また、冷蔵庫や給湯器などの家電も使用できるので、充電だけでなく家電も使用したいと考えている方は、こちらをオススメします。

容量 | 700Wh |
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定格出力 | 500W |
瞬間最大出力 | 1000W |
出力 | AC(100V):2口 DC(12V):2口 シガーソケット(12V):1口 USB-A(2.4A):3口 |
充電方法 | コンセント・シガーソケット・ソーラー対応 |
動作温度 | -10℃~40℃ |
サイズ | 299.7×192.9×191.5mm |
重量 | 6.3kg |
Jackery ポータブル電源 1000
定格出量1000Wの大容量ポータブル電源です。容量は1002Whとこれまでで最大になります。
スマホの充電は約100回、ノートパソコンであれば約12.5回の充電が可能です。定格出力がアップしたことにより、電子レンジ(500W)や炊飯器、IHコンロといった家電にも対応できます。
コンセントが3つあるので、様々な家電を同時に使用することができるのは嬉しいですね。QC3.0急速充電にも対応しているので、スマホの急速充電が可能となっています。一日の消費電力が大きくなる、家族が多い家庭にオススメです!
容量 | 1002Wh |
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定格出力 | 1000W |
瞬間最大出力 | 2000W |
出力 | AC(100V):3口 シガーソケット(12V):1口 USB-A(2.4A):1口・QC3.0:1口 USB-C(3.0A):2口 |
充電方法 | コンセント・シガーソケット・ソーラー対応 |
動作温度 | -10℃~40℃ |
サイズ | 332×233×243mm |
重量 | 10.6kg |
ソーラーパネルを使用して充電する際、最大の電力を取り込むために最適な条件を求めて制御してくれるものです。つまり、同じ条件下でもMPPT方式の方が充電が速いということですね。
Jackery SolarSaga 100
大容量ポータブル電源を充電するためのソーラーパネルです。出力は最大100Wで、「Jackery ポータブル電源 400」と「Jackery ポータブル電源 700」の両方に使用できます。
同じ商品名で出力が60Wの「Jackery SolarSaga 60」がありますが、ポータブル電源の容量に対して出力が小さいため、十分な充電ができません。ですので、メーカーで推奨している出力が100Wのものを選びましょう。
こちらのソーラーパネルのポイントは、
- 薄く折り畳みができるので、持ち運びしやすく収納場所をとらない
- ソーラーパネルや本体の素材に耐久性の高いものを使用
- 本体にキックスタンドが付いているので自立できる
- スマホに直接充電が可能
になります。収納場所と設置場所に困らない設計なのは嬉しいですね!
使用上の注意点として、ソーラーパネル自体は防水なのですが、ソーラーパネルにくっついている充電器は防水ではないので、濡らさないよう注意が必要です。
使用上のコツとしては、太陽光がしっかりと当たるように設置しましょう。少しでも日陰になると充電効率が落ちるので、その場合は調整が必要です。
消費電力 | 100W |
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出力 | DC(18V)1口・USB-A(2.4A)1口・USB-C(3A)1口 |
動作温度 | -10℃~65℃ |
サイズ | 収納 621×554×45mm/展開 1242×554×5mm |
重量 | 4.44kg |
まとめ
ポータブル電源は日本でまだまだ普及していないものですが、認知度・注目度は一気に高まってきています。電気がないとまともに生活できない中で、停電になった時でも電源が確保できるからですね。
そんなポータブル電源ですが、様々な種類が発売されています。ポータブル電源を選ぶ際の4つのポイントは、
- 定格出力
- Wh(ワットアワー)
- 正弦波
- PSE検査に合格しているか
ですので、この点に注目して選ぶと失敗がありませんよ!当サイトのオススメの大容量ポータブル電源とソーラーパネルはこちらです。

ソーラーパネルを併せて備蓄することにより停電時でも大容量ポータブル電源の充電が可能となるので、災害対策の備蓄としてポータブル電源を備蓄する際は、ソーラーパネルとセットで備蓄するようにしましょう。
ポータブル電源は、夏場や冬場といった季節ものの家電を動かすことができる大容量のものを選ぶことにより、災害対策の幅が大きく広がる大きなメリットがあります。
