人災

【災害時に有効な防犯対策】金庫の種類と性能を詳しく解説

金庫って色々種類があるけど、どれも同じじゃないの?と感じたことはありませんか?

この記事では、金庫の種類や性能について詳しく解説しています。金庫に使用されている鍵の種類にも触れているので、自分にあった金庫を見つけるのに役立つ内容になっています。

他にも、災害時に役立つ金庫や、金庫を設置するうえでの注意点を紹介しているので、防犯対策に金庫の設置を考えている方は、当記事を参考にして選んでみてください!

出典:https://www.photo-ac.com

金庫の性能

金庫には目的があるのはご存じだったでしょうか。すべての金庫が盗難防止のためのものではありません。ここでは、金庫が果たす役割、性能について解説していきます。

金庫には大きく分けて「耐火性能」「防盗性能」「耐水・防水性能」の3つの性能があります。それぞれどのような特徴があるのか見ていきましょう。

耐火性能

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一般家庭に設置されている金庫のほとんどが耐火性能の金庫になります。耐火性能とは、その名の通り火災に巻き込まれても収納物が耐えることのできる性能です。金庫に収納したものを炎から守る役割の金庫ということですね。

耐火金庫にはJIS規格で定められた性能があり、金庫によって耐火性能が変わってきます。具体的には、

  • 30分耐火
  • 1時間耐火
  • 2時間耐火
  • 3時間耐火
  • 4時間耐火

の5種類があり、表記されている時間が炎がら収納物を守れる時間になります。上記以外にも、「急加熱・耐衝撃」があり、耐火だけでなく衝撃にも強い性能の金庫があります。

また、炎から何を守るかによっても性能は変わってきます。炎から守るものには2種類あり、1つは「一般紙」もう1つはCDなどの「データディスク」です。

一般紙に関しては、耐火試験中に金庫内の温度が177℃以下であること。試験中に金庫に入れておいた新聞紙の文字が読めるか。の2つの基準に合格したもの。

データディスクに関しては、試験中の金庫内の状態が温度52℃以下、湿度80%以下であるかが基準となり、その試験に合格したもの、となります。

例えば、「一般紙用2時間耐火」とあれば、炎の中2時間は金庫内の温度を177℃以下に保てるので、収納してある書類は焼けずに文字を読むことができる。ということですね。

規格はJIS規格だけではない

耐火性能の規格の中にはJIS規格だけでなくUL規格というものがあり、これはアメリカの企業による試験に合格したもので、JIS規格と同等の試験が行われます。

ですので、規格によって耐火性能が劇的に変わることはないので、「JIS規格じゃないからどうしよう・・・。」と、悩むことはないですよ!

非JIS認証製品ってなに?

金庫によっては「非JIS認証製品」と表記されているものがあります。結論を先に言えば、品質管理体制の審査を受けているかいないかの差ですね。JISマークが付いている製品は「性能試験」の他に「品質管理体制の審査」に合格しているものです。

つまり、非JIS認証製品とは、性能試験には合格はしているけど品質管理体制の審査は受けていない製品ということになります。耐火性能に関しては十分な性能を発揮するので安心してくださいね!

金庫には耐用年数がある

いきなりですが、耐火性能の金庫は何で出来ているか知ってますか?見た目はスチールなので、分厚いスチールの板で出来てると感じてしまいますが、実は「気砲コンクリート」と呼ばれる小さな穴が無数に空いている水分を含んだコンクリートで出来ています。

この気泡コンクリートをスチールで覆ったのが耐火性能の金庫なんですね。気泡コンクリートに含まれる水分や小さな穴が炎から収納物を守っているわけです。

が、気泡コンクリートには寿命があります。その年数は20年とされていて、20年を過ぎると気泡コンクリートに含まれる水分が製造時に比べて80%も減少します。そうなると耐火性能は維持できなくなってしまいますよね。

ですので、金庫メーカーや日セフ連では金庫の寿命は20年とし、製造から20年を超えた金庫に関しては買い替えを呼び掛けています。

防盗性能

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防盗性能には主に2つの目的があります。一つは「破壊行為から守る」もう一つは「持ち去りから守る」です。

まずは「破壊行為から守る」から解説していきます。破壊行為にも2つの目的があり、「工具」による攻撃と「溶断」による攻撃が基準になります。工具は「バール」や「ドリル」、溶断は「酸素やガスを使用した切断機」ですね。

工具や溶断といった攻撃から、どのくらいの時間金庫が耐えることができるのか、というのが防盗金庫の性能になります。細かい基準は耐火性能と同じでいろいろあるのですが、個人的にはあまり意味がないと思うので割愛します。

割愛する理由として金庫本体ごと盗まれてしまったら、どんなに優秀な性能を持っていても時間をかけて開けられてしまうからです。重要なのは、持ち去られない事ですね。

ということで、次に「持ち去りから守る」について解説していきます。持ち去られないためには、簡単な方法として金庫自体の重量を重くすればいいのです。

防盗性能の金庫は、小さなものでも300kgほどあります。一般家庭で使用されている耐火性能の金庫は小さなもので30kgほど、違いは一目瞭然ですね。

この金庫の本体重量が一般家庭で設置されない最大の理由なのです。詳しくは後の項目で解説しますが、一般家庭の床は300kgもの重さに耐えることができません。床が抜けてしまうからです。

防盗性能の金庫は一般家庭では設置できないの?

そんなことはありません!近年、「TSグレード金庫」というものが登場してきています。これは、耐火性能の金庫に防盗性能をプラスした金庫です。

純粋な防盗性能の金庫と比べると「破壊行為」には弱いですが、耐火性能を持ちつつ15分程度ならバール等の攻撃から守る事ができます。

重量は100kg程度と重いのには変わりありませんが、一般住宅に設置できる重量です。100kgは1人で持ち運べる重さではないので、十分に防盗性能を発揮してくれるでしょう。

ちなみに、泥棒は住宅に侵入するまでに10分以上かかる場合は9割の確率で侵入を諦めます。金庫も同様で、金庫破りに10分以上かかる場合は盗難を諦める傾向があります。まさに鉄壁といえるでしょう。

耐水・防水性能

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耐水と防水には明確な違いがあります。耐水は金庫が水没しない高さの水に浸かった状況防水は金庫が水没した時の状況になります。

耐火性能・防盗性能の金庫は水没した際に金庫内に水が入り込みますお金なら濡れていても交換はできるのですが、重要なデータの入った記録メディアや貴金属は濡れてしまうと価値がなくなってしまいますよね。

そういった被害から守るのが耐水・防水性能の金庫なのです。こうやって聞いてみると、災害に備えて一番有効な金庫に思えますが、正直オススメできません。理由は後の項目で解説しますね。

津波で流された金庫ってどうなるの?

東日本大震災の時の状況になりますが、被災地で見つかった金庫は警察署に集められ、金庫関連業者により金庫の扉が開けられました。見つかった現金は約27憶円にも上り、そのうち99.8%が所有者へと返還されたそうです。

だた、すべての金庫が回収されたわけではなく、金庫本体を持ち去られたり、金庫が破壊されていたケースがあった事でしょう。実際、僕も扉が破壊された金庫が投げ捨てられていた光景を目の当たりにしました。

ちなみに、警察署に回収された金庫の中に、自分のものがないか確認することができます。金庫を保管している場所があるので、自分の金庫があるか確認したいと申し出れば、保管所で探すことができます。

意外な事に、毎日のように見ている金庫であっても、はっきりと自分のものだと確信もてないものですね。同じような金庫がいくつもあったりするためです。僕の場合は、自力で見つけることはできず、扉を開けてもらってようやく自分の金庫だと知ることができました。

金庫の種類

ここでは、金庫の種類を紹介します。金庫の種類には2つあり、1つは「手提げ型」もう1つは「据え置き型」なります。

具体的にどのような特徴があるのか見ていきましょう。

手提げ型

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手提げ型の金庫は持ち運びができる金庫です。金庫本体に取っ手があるので楽に持ち運びができるんですね。小型な分、収納スペースは広くなく、大型の金庫と比べると強度は見劣りしてしまいます。

また、楽に持ち運びができるということは、泥棒に発見されたら簡単に盗難されてしまうことになります。保管場所の工夫が必要になってきますね。

据え置き型

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いちばん使われている床に設置するタイプの金庫ですね。手提げ型と違い持ち運びはできませんが、金庫の強度に関しては申し分ありません。

泥棒によっては、数百キロもある金庫を持ち去ってしまう豪快なタイプがいます。ただ金庫を床に置いているだけでは安全とは言えないのも実情です。ですので、金庫の設置方法を工夫する必要があります。

金庫の鍵の種類

金庫には大きく分けて3種類の鍵があります。1つは「ダイヤル式」もう1つは「テンキー式」最後に「独立したタイプ」になります。それぞれの特長を見ていきましょう。

ダイヤル式

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金庫の鍵といえば一番連想しやすいのがダイヤル式ではないでしょうか。アニメや映画などで、泥棒が金庫に耳をくっつけてダイヤルをクルクル回しているシーンはよく見かけますよね。子供の頃にマネした方もいるのではないでしょうか。

少し脱線しましたが、ダイヤル式はダイヤルを右や左に数回回して解錠します。「右48」「左5」「右83」「左66」といった具合ですね。

暗証番号を覚えるのが大変で、解錠には時間がかかる難点はありますが、解錠に時間がかかるということは泥棒が犯行を諦めやすいという利点があります。

一般家庭で使用している金庫であれば、暗証番号の変更ができない場合が多いでしょう。業務用金庫に使用されている「百万変換ダイヤル」と呼ばれるものであれば、暗証番号の変更ができる場合があります。

どうしても暗証番号の変更がしたい!という方は、金庫によりますがダイヤルごと交換することにより暗証番号を変更することができますよ!

テンキー式

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暗証番号を入力して解錠するタイプです。数字のボタンを押すだけなので誰でも簡単に操作できる利点があります。暗証番号の変更ができるものが多いので、自分好みの暗証番号にセットしたり、定期的に暗証番号を変更することができます。

テンキー式は電池や電気を使用しているので、電池切れや停電時に解錠できないといったトラブルや、暗証番号変更時の操作ミスにより暗証番号がわからなくなってしまった、というトラブルもあるので、落ち着いて操作するようにしたいですね。

独立したタイプ

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鍵穴に鍵を挿して解錠するシリンダータイプや、カードキーをかざして解錠するタイプなど、本体とは独立した鍵が解錠に必要になるタイプです。鍵を自分で管理できるので、暗証番号が他人にバレて解錠されることがありません。

シリンダータイプの場合、鍵の種類によってはピッキングで解錠されることがあります。鍵をディンプルキーにすることによってピッキング被害を食い止めることができますよ!

独立した鍵の場合、鍵の紛失のトラブルが真っ先に思い浮かぶでしょう。自分で鍵を管理しなければいけない分、なくさないための工夫が必要になってきますね。

災害に備えるなら防盗性能の金庫を

災害を想定した金庫を選ぶのであれば、防盗性能のある金庫をお勧めします。理由は、災害時には空き巣や盗難といった犯罪が増えるためです。

自宅から避難している隙を狙って泥棒は犯罪を行います。ですので、重量があり物理攻撃に強い、防盗性能の金庫がいちばん効果的なのです。

もう1つの理由として、津波や洪水で家屋が流されてしまっても金庫が見つかる可能性が高いからです。前の項目で、耐水・防水性能の金庫はお勧めしないと解説しましたが、耐水・防水性能の金庫は内部に水を侵入させない作りになっています。

つまり、水没しても金庫内には空気があるということです。この状態が致命的で、金庫ほどの重量物であっても水没すると浮き上がりやすくなるため、遠くまで流されてしまう可能性が高いのです。

一方、耐水・防水性能ではない金庫は、水没すると金庫内に水が侵入してしまいます。内部には空気がなくなり水だけになるので、津波で流されても浮き上がらずに沈んで安定しやすく、遠くまで流される可能性が低くなるんですね。

お勧めの組み合わせ

たしかに防盗性能の金庫は水が侵入から流されても安定感はあるのですが、収納物は全滅してしまいますよね。

ですので、防盗性能の金庫の中に防水性の小型の金庫を入れることにより、重要な書類を浸水から守ることができ、金庫本体が遠くに流される可能性を抑えることができます。

とはいえ、防盗性能の金庫は重量があるため、床が耐えられない一般家庭に設置することは難しいです。

そこで、「TSグレード金庫」をオススメします。TSグレードとは、耐火性能の金庫に防盗性能をプラスしたもので、重量は約100kgと一般家庭に設置できる重さです。耐火金庫より重いので、津波で遠くまで流される可能性は低くなります。

また、バールを使用した破壊攻撃には15分耐えれる強度があるので、泥棒の9割が盗難を諦める時間である10分は持ちこたえることができます。十分な防犯性能ではないでしょうか。

金庫にさらなる防犯対策をするなら

金庫には「ベースボード」というものを設置させることができます。ベースボードとは、金庫の下に取り付ける鉄板のことです。鉄板の大きさは金庫の2倍程度の大きさで、ボルトを使用して金庫に固定します。

ベースボードごと持ち上げる必要があるので、金庫を持ち上げることが困難になります。また、持ち上げた際にバランスをとることができないのに加え、ベースボードはドアの幅より広いので、金庫を設置している部屋から持ち出すことは難しいでしょう。

トドメの一撃に、ベースボードの上にタンスなどの家具を乗せておけば、もはや金庫を持ち去ろうとする泥棒はいないですね。。

金庫の設置は業者に任せたほうが確実

金庫の設置は簡単にいかないものです。重量物なので持ち運びが大変ですし、金庫を置いた際に指を挟んだら大きな怪我につながります。マンションの上階に住んでいる場合は運搬も大変ですからね。

ですので、設置費用はかかりますが、専門の業者に依頼をして設置した方が安全かつ確実に金庫を設置することができるのでオススメです。

設置業者を探すならメーカー経由がわかりやすい

意外と難しいのが金庫の設置業者を探すことです。ショップで購入しないと取り付けしてもらえないなど、設置だけでもOK!という業者を見つけるのはなかなか骨が折れます。

そんな時は、金庫を製造・販売しているメーカーのホームページをチェックしましょう!メーカーのホームページから金庫の設置について問い合わせると、メーカーと契約している専門の設置業者を紹介してくれます。

金庫にベースボードを取り付けたい、といった大掛かりな工事でも対応してくれるので、設置業者が見つからない場合はメーカーに問い合わせてみましょう。

金庫の設置場所を考える

金庫を買ったはいいものの、どこに設置していいのか悩んでしまいますよね。金庫を目の付きやすい場所に設置すれば、泥棒が侵入した時に簡単に発見されてしまうリスクがあります。その分、金庫の開閉は楽になりますが。

できれば、押し入れの中などあまり目に付かない場所に設置するのが得策ではないでしょうか。

押し入れに設置するメリットは、金庫の持ち去りが困難になることです。狭い場所に設置してあるので、重量物を持ち去ろうにも苦労することでしょう。

金庫だから目立つ場所に置いても大丈夫でしょ!と思ってしまいがちですが、置いてあるだけの金庫を持ち去ることは簡単な事です。人数を用意すればいいだけですからね。金庫を隠す、ということも視野に入れて設置場所を考えてみてはいかがでしょうか。

金庫の設置上の注意

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一般住宅の床の耐荷重はどのくらいかわかりますか?1㎡の面積で180kgが基準になっています。一般住宅に置く金庫のサイズは500mm×500mm程度の面積でしょう。金庫の重量が300kgだとしたら、局地的に耐荷重以上の重量が乗っていますよね。

その場合、床が重さに耐えきれずに抜けてしまう可能性があります。防犯対策に気合を入れて良い金庫を購入したのに家から帰ってきたら床が抜けていた、なんてことになったら「・・・。」ってなってしまうので、金庫の重量をしっかり確認して購入するようにしましょう。

どうしても重量がオーバーしてしまう場合には、床を補強するなどの対策を講じるようにしたいですね。

まとめ

金庫といっても用途は様々です。耐火性能、防盗性能、耐水・防水性能と、どんな災害から収納物を守りたいのかによって選ぶ必要があります。

また、解錠するための鍵も様々な種類があるので開閉する頻度や、自分で暗証番号を設定できるか、といったことを加味して選ぶと良いでしょう。

金庫は設置するだけで安全という訳ではありません。金庫ごと持ち去られる、といった被害が実際に発生しているので、見つかりにくい場所に設置する、狭い場所に設置するなど金庫の設置場所を工夫する必要があります。

とはいえ、金庫が設置してあるというだけで、泥棒に対してプレッシャーを与えることができるだけでなく、盗難防止の役割を果たしてくれます。自分が泥棒だったら、金庫があった時点で怯んでしまいますよね。

災害時には空き巣や盗難といった犯罪が増える傾向があるので、防犯対策のために金庫の設置を検討してみてはいかがでしょうか。

【災害時に向けた防犯対策】空き巣や盗難の被害を受けないためにこの記事では、災害時に発生する空き巣や盗難の対策方法を紹介しています。泥棒から狙われないための方法、被害を少なくする方法、侵入を防ぐ方法を解説しているので、自分の身を守るために役立つ内容になっています。...