この記事では、生理痛の辛い症状に悩んでいる方に向けて、災害時の生理通対策について取り上げています。
入浴や運動など、様々なことが制限される災害時において、辛い症状を抑えるために何を備蓄しておけばいいのか解説しています。
他にも、被災地の女性を狙った犯罪を防止するための方法も紹介しているで、自分の身を守るために役立ててください。
出典:https://www.photo-ac.com
目次
【災害に備えた生理対策】生理用品は忘れずに備蓄しよう

生理現象は人間の体なので必ず起こってしまうものです。それは、災害時であっても変わりません。
普段は何事もなく購入できるものであっても、災害による物流の停滞で、あらゆるものが品薄になってしまう可能性があります。
過去の災害を振り返ってみると、商品が品薄になる現象は起こっています。「生理用品が必要なのに手に入らない」といった事態に備えて、最低でも1ヶ月分の量の備蓄をしておきましょう。
生理用品は使用期間が3年以上と長いものです。まとめて用意しておけば無くなる心配がありません。
「まとめて買うと持ち運びが大変!」という方は、通信販売を利用すると持ち運びの手間がかからず、梱包されて届くため荷物の中身を見られる心配がありません。
【生理対策に】こんな生理用品もある
日本ではまだ普及していませんが、アメリカやヨーロッパでは「月経カップ」というものが使われています。
月経カップは、ゴムやシリコンでできた円錐状のカップを膣の中に入れ、カップの中に生理時にでる血を溜めるものです。
徐々に日本でも広まりつつあるものなので、第3の生理用品として選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。
月経カップがどんなものかわからない方のために、月経カップのメリットとデメリットを解説していきます。
月経カップのメリット
- 繰り返し使えるのでコストがかからない
- アメリカでは数十年使用して、健康被害がでていない
- 臭い・蒸れ・かぶれといった不快感がない
- 完全に出血を止めることはできないが、ナプキンの使用量を減らせる
月経カップのデメリット
- 慣れが必要なので、入れる練習をしなければならない
- 入れる前に月経カップと手の消毒をしなければいけないので手間がかかる
- 出し入れの際に痛みを伴うことがある
- 出血の多い日だと2時間に1回は月経カップを取り出さなければいけない
災害の状況によっては、断水になることで洗ったり消毒をすることが困難となるでしょう。
ですので、除菌のできるウェットティッシュを用意しておけば、手と月経カップの両方を除菌できるので、衛生的に使用することができます。
【辛い生理痛の対策に】痛み止めの薬を備蓄する

大規模な災害が起こると、病院自体が被災することで機能しなくなることがあります。生理痛が酷いために病院に駆け込んでも、思うような治療を受けることができない可能性があります。
おまけに、物流がストップすることで、ドラッグストアでは薬が手に入らない事態も考えられるでしょう。
僕の経験談になるのですが、東日本大震災の時には、父が普段服用している薬が手に入らず、ひどく衰弱するのを見ているしかありませんでした。
上記のような状況に備えて、生理の時に痛み止めの薬を服用している方は、痛み止めの薬を備蓄しておくことを強く勧めます。
薬を服用するタイミングは『生理痛が始まる前』か『痛みはじめ』です。生理痛の薬は痛みの原因になる物質の生産を抑える効果であり、痛みの原因になる物質を取り除くわけではないので注意しましょう。
ですので、本格的に痛みが始まってから薬を服用しても、痛みの原因になる物質が大量に発生してしまっているので効果が薄いわけです。
痛みはじめは人それぞれなので、自分の体のサイクルに合わせて早めに服用すれば効果的です。
【生理痛の対策】辛い痛みを抑えるためのストレス解消法
ストレスは美容の大敵ともいいます。肌荒れや疲労、生理不順など、体に及ぼす悪影響は様々です。災害時には、当たり前のようにできていたことができなくなり、ストレスがたまりやすくなります。
ここでは、災害時のストレスを軽減するために役立つものや、ストレス解消法を紹介していきます。
入浴

災害により、水道・電気・ガスが使用できなくなると、入浴することができなくなってしまいます。東日本大震災の時には、1週間も入浴できない経験をしました。
想像してみてください、何かで手を汚した場合、日常なら何気なく手を洗って汚れを落としますが、断水になるとそれすらできなくなってしまいます。
清潔感を保てないというのは相当なストレスです。そこで、水を使わなくても体を清潔に保つことのできる衛生用品を備蓄しておけば、汚れによる不快感は軽減できます。
災害に備えて備蓄しておきたい衛生用品は、以下の記事で紹介しています。

美容

見た目はどんなときでも気を遣いたいものです。水が使えないからといって、ボサボサ頭のままで外出はしたくないですよね。でも外出しなければいけない・・・、こういった悩みもストレスに繋がります。
寝ぐせ直しを使うことで、寝ぐせを解消できるだけでなく、トリートメントしてくれるものや保湿成分がふくまれているものがあるので、寝ぐせを直すだけでなく髪をケアすることができます。
また、化粧水や乳液、ハンドクリームを用意しておけば、災害時であってもスキンケアをすることができます。
化粧をする際には、断水で洗顔できない時に備えてクレンジングシートの用意を忘れないようにしましょう。
運動

適度な運動はストレスの発散に繋がります。とはいえ、災害によっては町中がガレキだらけでジョギングができる状況になかったり、身動きが取れなくて家の中でジッとしてしまうものです。
そんな時には、部屋の中でも出来る『ストレッチ体操』がオススメです。無理せず、自分のできる範囲で体を動かすだけでもストレス解消になります。
生理痛の辛い症状を抑える対策に『体を温める』
生理痛の原因ともなる冷え症。冷えによって骨盤内の血のめぐりが悪くなり痛みとなります。少しでも痛みを和らげるには、血行を良くする必要があります。
具体的には、体を温めることですね。ですが、電気やガス、水道の使えない状況だったら入浴やエアコンで暖をとることができません。
そんな時にオススメなのが「湯たんぽ」です。カイロより広い範囲を温められるほか、布団に入れれば快適な温かさになります。
湯たんぽに使うお湯は、カセットコンロを使えば沸かすことができます。カセットコンロは料理や消毒など様々な場面で役立つものなので、必ず備蓄しておきたいですね。
湯たんぽを使用するためのお湯の温度は70~80℃が丁度よいとされています。沸騰したお湯を入れると、火傷をする可能性があるため注意しましょう。
また、湯たんぽを直接肌に触れさせないことも、火傷を防ぐことになります。
おすすめのカセットコンロや、カセットボンベの必要な備蓄量はこちらの記事で解説しています。

生理痛の辛い症状を抑える対策に『バランスのとれた食事』

偏った食事はホルモンバランスを崩し、生理不順の原因となります。ですが、災害時には思うように食品が手に入らないのと、非常食を摂取しやすいので栄養が偏りがちになります。
おまけに、停電になり冷蔵庫が機能しなくなると食品の保存が困難となります。ですので、災害に備えた知識として『野菜の常温保存の仕方』を覚えておくと、災害時でも長く野菜を摂取することができます。
サバ缶などの缶詰をストックしておくのもオススメです。青魚の脂には、生理痛を緩和させる働きのある『EPA』が含まれているので、辛い症状を抑えるのに効果があります。
野菜の常温保存の方法は、こちらの記事で詳しく解説しています。

被災者を狙った犯罪から身を守るために
災害による断水や下水道が使用できない状況になると、トイレを使用することができなくなります。
その際、各自治体で仮設トイレを設置してくれるのですが、仮設トイレを利用する女性を狙った犯罪が発生しているのはご存知でしたか?
実は、大規模な災害が発生した地域では犯罪件数が跳ね上がります。避難をして誰もいない家を狙った空き巣や、仮設トイレを利用する女性を狙った性犯罪ですね。
対策として、トイレを利用する際は家のトイレを使用するのが一番です。「トイレが使えないのにどうやって?」と、疑問に思うかもしれませんが、簡易トイレを備蓄すれば疑問が解消します
家のトイレが使用できれば防犯対策にもなり、プライバシーで気を遣うこともありません。簡易トイレは必ず備蓄しておきたいものの一つなので、災害への備えだけでなく、防犯の意味でも備蓄するようにしましょう。
簡易トイレに使い方や必要な備蓄量は、こちらの記事で詳しく解説しています。

また、これから紹介する行動も防犯対策となるので、自分の身を守るために役立ててください。
- 人目の少ない場所には立ち寄らない
- 一人ではなく、複数人と行動する
- トイレはなるべく自宅で
- 部屋に明かりを点すことで空き巣対策になる
- 不審な訪問の際には、絶対に玄関を開けないこと
まとめ
生理現象は生きているうえで避けられないものです。だからこそ、災害時でもきちんと対処できるように備蓄をする必要があります。
- 生理用品
- 生理痛が酷い時のための痛み止めの薬
- 衛生用品
- 美容品
- カセットコンロ
- 簡易トイレ
以上のものを備蓄しておけば、物が手に入らない災害時でも落ち着いて対処することができます。
災害時にはストレスが溜まりやすいものです。辛い症状を抑えるために、適度な運動やバランスのとれた食事を心がけましょう。
また、被災者を狙った犯罪から身を守るために、狙われる行動は避けるようにしてくださいね。
