都市部の災害

【東日本大震災から学ぶ】都市部における災害時の交通渋滞による問題

大規模な災害が発生すると、被災地では渋滞が発生してしまいます。避難に必死になるのはわかるのですが、渋滞が起こることにより被害は拡大してしまうのはご存知でしたか?

この記事では、都市部に限定して車で通勤している方に向け、大規模な災害が発生した時の交通状況について解説しています。

走行中に大規模な災害が発生するとどうなるのか、信号機が機能しなくなった時や走行中の対処の仕方を紹介しているので、緊急時でも落ち着いて対応できる内容になっています。

また、無理な運転が引き起こす事態の深刻さについても取り上げています。厳しい言い方をしていますが、事実であり、災害に対処するためには必要な事なので、災害による被害を少しでも減らすため、当記事を役立ててください!

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【都市部】東日本大震災では翌朝まで渋滞が続いた

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都心部では、東日本大震災が発生した翌朝まで渋滞が続きました。首都高速道路の通行止め、液状化による通行止め、慣れない道を通行することによる立往生、ガソリンスタンドの利用客。ここに挙げただけでもたくさんの理由がありますね。

また、仕事帰りの方、仕事中の方、たまたま旅行中だった方、道路を利用する人も様々です。

この記事を見ている方で、実際に都心部の渋滞を経験した方もいるのではないでしょうか。一度経験すると二度と同じ目に遭いたくないと感じたことでしょう。

【被災地】東日本大震災では渋滞により津波にのまれた車も

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被災地では、津波から避難するため至るところで渋滞が発生しました。場所によっては渋滞している場所に津波が押し寄せ、のみこまれた車があったほどです。

僕の場合は、会社へ戻るまでの道が津波の到来で通行止めになっていたため、付近の山道で車中泊を余儀なくされました。

普段は車通りの少ない道だったのですが、夜中でも車の往来が激しかったので帰宅できない人が大勢いたのでしょう。それほど、災害時には車を運転している人がいたということですね。

災害が発生すると交通規制のため渋滞が発生する

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大規模な災害が発生すると、至るところで交通規制がかかるでしょう。都市部の場合は高速道路や一部の一般道が使用できなくなるため、交通規制されていない一般道の交通量が激増することにより渋滞の発生が予想されます。

東京都では大規模な災害(震度6弱以上の地震)が発生した場合、第一次交通規制として次の道路に交通規制がかかります。

国道 4号(日光街道ほか)
17号(中山道・白山通り)
20号(甲州街道ほか)
246号(青山通り・玉川通り)
都道 目白通り・新目白通り
外堀通り
高速道路 首都高速道路等

参考:警視庁ホームページ 第一次交通規制

参考元URL:https://www.keishicho.metro.tokyo.jp/smph/kurashi/saigai/shinsai_kisei/kisei/kisei_1.html

他にも、環状7号線から都心方向は通行禁止、環状8号線から都心方向への通行は抑制されるので注意しましょう!

これは、警察や消防、自衛隊の方々が被災地の救護活動や消火活動を行うため、緊急車両の通行を円滑にするためです。また、被害状況によっては規制範囲が拡大されたり、第二次交通規制が実施されることも覚えておきましょう。

ここでは、東京都の交通規制を紹介しましたが、各都市部でも同様の交通規制が実施されます。詳しくは、お住いの都道府県警察のホームページをご確認ください。

災害が発生すると停電により信号が機能しなくなるため渋滞する

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大規模な災害が発生すると、街中が停電となるでしょう。建物の明かりが消えるだけでなく、信号機も機能しなくなってしまいます。

その場合、警察の方々が交通誘導を行ってくれるのですが、震災直後やすべての信号機でという訳にはいきませんよね。

そうなると、ドライバーの判断ということになります。全員が譲り合っていければいいのですが、残念ながらそうはいかないでしょう。

必ず我先に行こうとする人、交通状況を乱す人はでてきます。また、信号機が機能していないため、スムーズな通行ができないことにより渋滞が発生してしまう可能性が極めて高いでしょう。

渋滞により交通がマヒするとどうなる?

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警察や消防、自衛隊といった緊急車両がスムーズに通行できないため、被災者の救助や被災状況の把握、消火活動が遅れてしまいます。

加えて、救援物資の配送といった物流が滞ってしまうので、被災者に必要なものが届かなくなる可能性があるでしょう。

また、復旧作業をするための重機や車両は、現場へ到着するのが遅れてしまうことにより作業が遅れてしまいます。

交通がマヒするということは、災害による被害を拡大させるだけでなく、災害の復旧を遅らせてしまうことにつながってしまうのですね。

災害直後に車で無理やり帰宅するメリットは?

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まったくありません。もう一度言います、清々しいほどまったくありません。むしろデメリットしかないでしょう。前の項目で解説した通り、渋滞の原因となるので救護・消火・復旧作業を遅らせる原因となってしまいます。

また、発進と停止の繰り返しなので、その都度アイドリングストップしていたらバッテリーが上がってしまう可能性があります。バッテリーが上がれば立往生してしまうので渋滞の原因となります。

ずっとアイドリングしていてもガソリンを消費するだけです。ガソリンを消費したら「ガソリンが足りなくなるかも!?」と焦ってガソリンスタンドに寄るでしょう。ガソリンスタンドには同じような人が殺到して道路にまで列をつくります。渋滞の原因ですね。

車で帰宅するから徒歩より早く到着するかと言われても、そうとは限りません。職場まで車で10分程度の距離でも、災害時には数時間かかる可能性があります。歩いた方が早いですよね。

メリットがあるとすれば、駐車場で渋滞が収まるまで車中泊できることくらいでしょうか。

【東日本大震災から学ぶ】渋滞を避けるため無理な帰宅はしない

災害直後は特に混乱しているもの、だからこそ、車での無理な帰宅は渋滞をつくる原因となるので避けるべきなのです。

「でも家族が心配だし・・・。」そんな時のために、災害時の連絡手段を決めておきましょう。災害用伝言ダイヤルを利用すれば、電話のつながりにくい災害時でも、家族の安否を確認することができます。

災害直後は駐車場や会社で待機し、渋滞が落ち着いたのを確認してから車で帰宅するようにしましょう。

【渋滞対策】災害時の交通ルールを知ろう

ここでは、災害時という特殊な環境下での交通ルールを紹介します。知らずに交通ルールを乱してしまうと、渋滞や事故のもとになってしまいます。災害時でも慌てずに運転できるため、交通ルールを知ることが大切です。

手信号

停電により信号が機能しなくなると、警察の方が交通誘導してくれます。その際、手信号を使うのですが、手信号に慣れていない人にとってはわからないものです。

停止を指示しているのに、手信号がわからないために直進してしまったら事故につながる可能性があります。

といっても、難しい事はありません。「青・黄・赤」を表す3パターンしかないので、簡単に覚えることができますよ!

青信号と赤信号

運転手から見て、誘導員が横を向いて腕を水平にしていれば青信号です。また、運転手から見て、誘導員が正面、または後ろを向いている状態で腕を水平にしていれば赤信号です。

黄信号と赤信号

運転手から見て、誘導員が横を向いている状態で腕を上げていれば黄信号です。運転手から見て、誘導員が正面、または後ろを向いている状態で腕を上げていれば赤信号です。

運転手から見て、誘導員が正面、または後ろを向いていれば赤信号と判断すればわかりやすいですね!

誘導員は、黄信号の時に体の向きを90度変えます。体の向きを変えている間は、どちら側に正面を向いているか判断しづらいため、誘導員が腕を上げた時(黄信号)には、いつでも停車できるようにしましょう。無理な通行は危険です!

信号が機能していない、手信号がない時の交差点

中には、停電により信号機が機能していないばかりか、誘導員のいない交差点に出くわすことがあるでしょう。特に、災害直後に遭遇する可能性が高いですね。

そのような交差点の場合は、交差点に入る前に一時停止をしてから徐行で交差点に進入しましょう。前方、左右を確認して、慎重に進むことを心掛けてください。

また、車だけでなくバイクや自転車、歩行者もいるので、それぞれが譲り合って通行することが大切です。

信号や誘導員がいない場合はドライバーが各々判断するしかありません。身勝手な通行や無理な通行は事故のもとになるので絶対にやめましょう!

北海道胆振東部地震の際には、交差点を利用する人がお互い譲り合って通行したため、長期間の停電にもかかわらず事故が少なかったそうです。見習いたいものですね。

【都市部での対応】走行中に災害が発生したら

ここでは、都市部で運転中に大規模な災害が発生した場合、どのように対処すればいいのか紹介しています。郊外と都市部では災害発生時の行動の仕方が変わってくるので、確認することが重要になってきます。

高速道路を走行中に災害が発生したら

急ブレーキ・急ハンドルをせず、できるだけ安全な方法で道路の左側へ停止させましょう。高速道路で!?と感じるかもしれませんが、震度6弱を経験した時はお尻が浮き上がるほどの揺れだったので、まともに運転できない状況になると思います。

停車したら、揺れが収まるまで堪えるしかありません。揺れが収まったら、ラジオ等で地震情報や交通情報を確認しましょう。運転中の操作は危険なのでやめてくださいね!

車を発進させたら、高速道路にある情報版や警察官の誘導に従って行動しましょう。大規模な災害の場合、都市部では第一次交通規制により高速道路が全面通行止めになるため、一般道での移動になることを念頭におきましょう。

一般道を走行中に災害が発生したら

急ブレーキ・急ハンドルをせず、できるだけ安全な方法で道路の左側へ停止させましょう。その後、ラジオ等で地震情報を確認します。

やむおえず津波から避難する場合を除き、車での避難は緊急車両の通行を妨げるので避けましょう。車を置いて避難する際は、道路外、または通行の妨げにならない場所に停車します。

エンジンキーは付けたままか、車内のわかりやすい場所に置き、ドアロックをせず避難するのが鉄則となります。「え!?盗難されたらどうするの?」と、感じたことでしょう。僕もそう感じました。

これは、救護・消火といった作業の妨げになる際に、移動できるようにするための処置です。当然、盗難されても保証はありません。

「そんなバカらしいことできない!」と感じるかもしれませんが、都市部で大規模な災害が発生すると甚大な被害が予想されます。

例えば、首都圏直下型地震が発生して東京都区を震源とした場合、この地震による被害の想定は「家屋の倒壊・焼失 最大約61万棟」「死者 最大約2.3万人」と内閣府では試算しています。

事態に対応するためには、僕たちもリスクを負って協力しなければ対処できないのです。人命には代えられませんからね。ちなみに、ドアロックや鍵を持ち出していた場合には、いかなる手段を用いてでも撤去されると思っておくべきです。

「俺一人くらいならルールを守らなくても関係ないでしょ」という人が中にはいるかもしれません。その考えのせいで、助けが遅れて犠牲になる人がいたり、復旧が遅れるということは肝に銘じておきたいです。

どうしても車での避難が必要な場合は、道路の損壊や信号機の停止には十分注意してくださいね!

まとめ

都市部で大規模な災害が発生した場合、至るところで交通規制となるため渋滞となる可能性が非常に高いです。

渋滞を引き起こすと、救護・消火活動をする緊急車両の通行の妨げになってしまうので、被害の拡大や復旧の遅れにつながってしまいます。

ですので、やむおえず津波から避難する場合を除き、車での避難はやめましょう。車から離れる時は、エンジンキーは付けたまま、もしくは車内のわかりやすい場所に置き、ドアロックはしないことを忘れずに。

リスクはありますが、僕たちも協力しなければ事態の収集は困難となります。一人でも多くの命を救うため、災害時には協力し合うことが重要になります。

【災害時の帰宅困難対策】都市部で被災しても慌てずに対処するためにこの記事では、都市部で働いている人に向けて災害が発生した場合に起こり得る状況を解説しています。 都市部の危険性や被災した時の対処法を紹介しているので、いざという時に慌てずに対処できる内容になっています。...