津波が襲ってきた時、あなたならどうしますか?誰かと一緒に逃げるか、個人の判断で逃げるか、悩むところですよね。結論を言えば、個人の判断で逃げるべきです。
この記事では、津波対策としてなぜ個人の判断で逃げるべきなのかを解説しています。
他にも、津波対策のポイントを紹介しているので、避難計画を立てる際に役立つ内容になっています。
災害はいつやってくるかわからないものです。これから先起こり得る津波に備えて、無事避難ができるよう当記事を役立ててください!
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目次
【個人で出来る津波対策】逃げる!!

津波への対策は「逃げる」しかありません。それほど津波という自然災害は驚異的なのです。そこで重要になってくるのが「いかに早く避難を開始するか」です。
津波からの避難は時間との勝負になるでしょう。とはいえ、「今から30分以内に避難してください」と急に言われてもパニックになって思うように動けないですよね。
そこで、津波対策として避難計画を立てておけば、焦らずに避難ができるというわけです。
具体的にどのようにして避難計画を立てていけばいいのか、次の項目から解説していきます。
【津波対策の知識】津波の特長を知る

津波とはどういうものなのかを知れば対策を立てやすくなります。どんなものかも知らないで対策なんて立てようがないですからね。
例えば、津波は到着するまでの時間がバラバラです。これは、震源の距離によって津波の発生する場所が変わるからなんですね。
比較的津波の到着が速いとされる日本海側では、過去に地震発生から10分以内に津波が到着したケースがありました。あまりの速さのため、津波警報が間に合わなかったとされています。
また、東日本大震災では30分ほどで3mの津波が到着しました。このことから、津波からの避難は時間との勝負ということがわかります。
津波の特長については「津波の威力と特長をわかりやすく解説」の記事で詳しく解説しているのでチェックしてみてください。
【津波てんでんこ】個人の判断で避難する

津波てんでんことは、「自分の命を守るために物や他人に構わず各自で高台へ避難する」ということです。避難は時間との勝負ということが身に染みてわかっているからこその考え方なのですね。
津波てんでんこを実践するうえで重要なのは、家族全員が同じ考えを持つことです。個人の判断で避難しているとわかっていれば、確認のため家に一旦戻ったせいで逃げ遅れることがなくなります。
小さな子供がいる場合には実践できるまで教えてあげることが大切です。家族全員が無事であるためには、個人の判断で避難することが有効なのです。
とはいえ、家族全員が家の中にいるのであれば家族で避難しましょう。家の中なら家族で、家の外なら個人の判断で、と使い分けるといいでしょう。
津波からの避難経路を決めておく

避難するといっても闇雲に逃げるのではなく、あらかじめ避難場所と避難経路を決めておくことでスムーズに行動できます。
津波からの避難の際には「より遠く」ではなく「より高く」を目指すのがポイントです。地域のハザードマップを参考に、避難できそうな高台やビルを探しましょう。
避難場所と避難経路が決まったら、実際に足を運んでみることを強く勧めます。その際、「車を使用しない」で避難できるか確認してみてくださいね。理由は次の項目で解説します。
「津波から避難する際の3つのポイント」の記事では、実際に東日本大震災で被災した経験をもとに、避難場所を決める際の役立つ情報を紹介しているので参考にしてみてください。
災害はいつやってくるかわからないものです。自宅だけでなく、職場や学校からの避難場所や避難経路も決めておきましょう!
津波からの避難には車を使うべき?

津波からの避難は「原則として徒歩」とされています。大規模な災害差発生すると道路で渋滞が発生してしまい、逃げ遅れる可能性が非常に高くなるためですね。
停電により信号機が機能しない、道路の破損、通行止め、車の乗り捨て、様々な理由で渋滞が発生します。東日本大震災では、渋滞にはまった車が津波にのまれたという事態が多く発生しました。
また、車で避難をしたいけど家族が使用していたため、家に車がないという状況も起こり得るでしょう。特に都市部では、車での避難を前提とするのはリスクを伴うものです。
とはいえ、中には避難場所まで距離があるため車を使用しないといけない、といった場合があります。特に地方ではその傾向が強いですね。その場合は、渋滞が発生しにくい場所を避難経路として選ぶようにしましょう。
本当に車での避難が適切なのかを考えたうえで、避難場所や避難経路を決めることが大切です。車を使用する場合でも、想定外の事態に備えて徒歩での避難を考えておくと安心ですよ!
【個人の体力の限界】持ち運ぶものを最小限に

避難をする際にはいろいろなものを持ち運びたいものです。現金や水・食料・懐中電灯などなど・・。一度リストアップしたものを担いでみてください。
その状態で坂道を上ったり階段を上ったりできますか?津波からの避難は高い場所を目指すことになります。坂道や階段、場合によっては道のない山を登ることだってあります。
もしもの時の荷物がかえって邪魔になってしまうことがあるでしょう。後のことを考えるといろいろと持っていきたい気持ちはわかりますが、避難の邪魔になるのであれば持っていかない方がマシです。
個人的に持ち運ぶのであれば「現金や通帳・カード・スマホ・モバイルバッテリー」でしょうか。水や食料は4~7日で救援物資が届きますし、明かりに関しては何とかなるものです。
救援物資で何とかならないのが上記のものであり、全部ポケットに入るものなので避難の邪魔になることはありませんからね。
自分の体力と相談して必要なものを最小限に、そしてすぐに持ち出せるようまとめておくことも大切です。ただし、外出先で災害が発生した場合、取りに戻ることは絶対にやめましょう!
僕が東日本大震災の際に避難した場所では、4日目に救援物資が到着しました。
【個人で津波から避難した後】緊急連絡手段を決めておく

外出先で災害が発生した時など家族がバラバラで避難をした場合、お互いの安否を確認するために緊急連絡手段を決めておきましょう。
大規模な災害が発生した場合、通常の回線は通信制限がかかるため使えません。ですが安心してください!そんな時でも安否確認ができる「災害用伝言ダイヤル」というものがあります。
こちらを利用すれば、通常回線が使えない災害時でも安否確認が可能となります。「災害時の緊急連絡手段を使い方と併せて4つ紹介」の記事で、詳しい使い方と連絡手段を紹介しているのでチェックしてみてください。
前の項目で紹介した、個人的に持ち運びたいものの中に「スマホ」を入れたのはこのためでもあります。
まとめ
個人ができる津波対策は「逃げる」の一言に尽きます。津波からの避難は時間との勝負です。だからこそ、慌てずに避難できるように避難計画を立てておくことが重要なんですね。
津波の特長を知ることは避難場所や避難経路を決めるうえで役立ちます。避難場所と避難経路が決まったら実際に足を運ぶことで、いざという時でもスムーズに避難ができるでしょう。
避難をする際に持ち運ぶものを最小限にすれば、避難時の邪魔になることはありません。そして何より重要なのは、家族全員が「津波てんでんこ」の考え方をもつことです。
家族全員が無事であるために適切な行動がとれるよう、日常からの対策が重要になることを忘れないでくださいね。
